ADVが苦手な人にこそ遊んでほしいゲーム VA-11 HAll-A 

 VA-11 HAll-A(通称ヴァルハラ)はsukebangamesから発売されているADV*1である。

 

もし君がADVが大好きな人間だと言うのなら君がこれからすることは一つだけである。

まず、このしょうもないブログ記事を閉じる。次にsteamのストアページを開き『VA-11 HAll-A』を購入することだ。

そうして君が未成年でないならばアルコールとつまみを用意してからゲームをプレイすることである。

 

もし君がADVを余り良しとしないゲーマーならばこの記事を閉じて『VA-11 HAll-A』というゲームの存在を脳から追い出すのは少しだけ待ってほしい。なぜならこんな記事を書いている僕もADVは大の苦手だからである。

 

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△ゲームプレイ開始時に表示されるメッセージ。”飲み物”と記載されてはいるが用意すべきなのは誰が何と言おうと”アルコール”である。
 

 VA11-HAll-Aってどんなゲーム?

 近未来の架空都市グリッチシティを舞台にしたADV。主人公のジルはVA11-hAll-A(通称ヴァルハラ)のバーテンダーをして生計を立てている身でゲームの基本的な流れも自宅パート→バーでの会話パート→バーでの仕事パート(カクテル作り)といった内容になっている。
 

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VA11-HAll-A というゲームの魅力について

 
 
このゲームの最大の魅力はキャラクターとゲーム性とBGMにあると僕は思っている。
荒廃した近未来都市を舞台にしたサイバーパンク作品である今作は同ジャンルの先駆けとなった”ブレードランナー”がそうであるようにロボットや身体の一部を義体化したサイボーグ達がネオンに彩られた電子的な街を闊歩している。悪く言ってしまえばありふれたサイバーパンクの世界観だと言える。
 
その中で一際目を引くのがその電子的な街を闊歩しているキャラクター達である。海外制作のゲームであるにも関わらず出てくる女の子たちは皆とてもかわいらしいし、男たちはいかつかったり、腹立たしかったり、近寄りがたい奴だったり、培養液につけられた脳みそだったりする。それがとてもいい。
 
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△店の常連客の一人であるドロシー。彼女は幼女のような外見をしているがロボットであり、精神年齢も24歳に設定されているのでどこからどうみてもゴーホーなのである。
 
 
 
 
そうして僕が最もADV嫌いなゲーマーにこのゲームをオススメしたい理由はそのゲーム性にある。
 
 ゲームを始めて少しすると分かってくることなのでここで言ってしまうが本ゲームには普通のADVのように会話の選択肢のようなものは一切存在しない。故に主人公であるジルと客(あるいは同僚)との会話を端から見ているというイメージが強い。言わば小説を読んでいるような感覚である。そこにある種の没入感を与えてくれるのがカクテル作りのパートである。
 

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△カクテル作りパートの画面。左側の画面に表示されているのがナビゲーター。作りたいカクテルを検索し、指定された通りに右側の成分をシェーカーに入れミックスすることで客にカクテルを提供することが出来る。
 
 
この一見ただの作業が我々(少なくともADVを苦手とするユーザー)に与える影響は大きい。
僕自身の話になってしまうがADVを苦手とするのはどうにもゲームをプレイしている気がしないからだと思っている。元も子も無いことだというのはわかるのだが、マウスをクリックしてテキストを読むだけなら小説の方が遥かに優れているように思えるし「オートモードにして作業しながらやればいい」とアドバイスをくれた人もいたが、それならアニメでも流しておけばいいように思えてしまう。これは本当に僕個人の感想で申し訳ないのだけれどただひたすらにADVが肌に合わないのだと思う。
 だからこそ、この会話の合間合間に挟まれる”作業”に僕みたいなゲーマーは救われるのだ。
 

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△また客によっては謎解きのようなオーダーをしてくる者もいる。答えがナビゲーターの説明文にあるものもあれば以前に訪れた客との会話の中にヒントが混ざっていることもある。
 
 上記のように謎解きめいたことを言うものも入れば、店に来て三日目だというのに常連気取りで”いつもの”を頼み始める客もいる。ここまで来るとカクテル作りも最早ただの作業ではなく(酷く簡易的なものではあるが)パズルゲーム、あるいは推理ゲームのようだと言える。
 
 
僕がVA11-HAll-Aを除いて唯一クリアしたADVである428に抱いた感想は”これはシナリオノベルではなくゲームである”だったが、本作においても同じイメージを感じたのだ。
428 ~封鎖された渋谷で~ - PS3

428 ~封鎖された渋谷で~ - PS3

 

 

 BGM

 すごくいい。
 
 
いや、もう本当にBGMに関してはよくわからないんで何も言えないんです。
 
自分が何曲かいいなーと思ったのを置いとくので許してください。
 

 

 

youtu.be

 

youtu.be

 

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△BGMのことはわからない僕ですが、ゲームプレイ時(会話パート~カクテルパート)に流せる店内BGMを自分で決めれるのはかなりポイント高いです。

 

 

まとめ

あんまりネタバレせずにうまく魅力を伝えようとしたんですけど、自分の力ではイマイチ魅力が伝わらなかったかなぁって感じで非常に申し訳ないです。
言いたいことはとりあえず、とにかく面白いゲームだったので気になったやつらは買えや!ってこと。steam版は今ならウィンターセールで990円で買えますし、PSvita版もあるのであんまり良いPC持ってないよーって人もそちらで是非プレイしてみてください。
 
『VA-11 HAll-A』が皆さんにとって”一日を変え、一生を変えるゲーム”であらんことを。
 
 
 

 

VA-11 Hall-A (ヴァルハラ) - PSVita

VA-11 Hall-A (ヴァルハラ) - PSVita

 

 

 
 
 

*1:アドベンチャーゲームの略。多岐に渡るジャンルに用いられるが本稿ではノベルゲームのことを指すと思っててください。